ぶーぶーの雑記帳

日常を切り取る(=意識高い)ことを意識低めでやるブログ 。

大学1年生にカレーの作り方を書かせた話。

アローラ!どうも私です。

今日は某所での書き込みを見て大学時代のエピソードを思い出したので書いていきますね。自分語り系の話なので「うっぜ!」ってなる人は読まなくていいっす!

タイトルの意味がわからないって?うん、おいおい説明していきますね!

※ところどころにフェイクなど入っているし、一部記憶が曖昧なのでフィクションということでお読み下さい。

 

唐突な自分語り

私は大学の時、学園祭の実行委員会に4年間所属した。

本来ならば3年次に引退するパターンがセオリーなのだが、ちょうどキャンパス移転の関係もあって残ったというのもある。4年(4回生)時にキャンパス移転ということで勝手も分からない、色々とややこしいといった部分もあって、なかなかに最後の年=キャンパス移転初年の実行委員会は非常に慌ただしいものになっていた。

移転前は勝手がわかってたこと、また泊まり込み活動も可能ということで少数精鋭でも何とかなっていたのだが、どうにも新キャンパスは勝手が違っていた。

故に「この1年は人海戦術になるな」と思った私は他サークルが動くよりも先に、人を集める必要があった。入学式よりも前に行われる説明会で先手(チラシ撒き)を打ち、入学式の日、それ以降にも

「おーこないだ会ったよね^^!改めて入学おめでとう~」

と、めっちゃいい人を気取って勧誘しまくった。

結果的に1年生だけで40人近くの入部者、大して先輩は2年~4年まで併せて10名程度というとてもアンバランスな実行委員会が生まれた。

 

集めたからには育てねばならぬ

これが普通のサークルであればいい、しかしここは実行委員会だ。

性質が大きく異なるし、例年の流れ的にも他サークルを優先して辞めていく子がいるのも目に見えている。全員離脱というケースはないとしても、ある程度は使えるメンバーを絞って懇意にする(囲い込みする)必要もあった。

概ね私の所属していた学園祭の実行委員会の部署は5つに別れていた。

 

運営:当日の運営。備品管理や検食、わりかしドカタ作業

企画:当日の企画を担当。企画の作成やステージ周りが担当の頭脳&ドカタ作業

美術:内装やパンフレット制作担当。デザイン系の部署。

広報:発信・広告系の担当。あまり忙しいように見られない不遇の部署。

会計:お金の管理。実は期末や決算以外は忙しくない部署。

 

ちなみに私は1年からぶっ通しで企画部出身だった。

それこそ1年の頃なんかはお化け屋敷の担当ということでガチで曰く付きの廃墟で一人作業をするというトンデモエピソードがあるのだが、それはまた後日にでも書こう。

 

ともあれ、早急に入部希望者の部署配置などをしなければいけなかった。

こんな学生サークルの延長のようなものでも人には適材適所がある。

実行委員長だった私はやんわりと、各部署の部長に

「本当に欲しい子には逆スカウトしていいし、囲い込んでいいよ。じゃないと後で人が足りない!って叫びたくなるような地獄を見るよ」みたいなことを伝えた。

 

僕の経験に裏打ちされた見通しでは、

だいたい4月の入部者が来なくなったり、辞めたりするのは5月の頃。

ゴールデンウィーク明けが多い。後は夏休みなどの長期休暇の後だ。

ここを過ぎれば、本当に切迫な事情がない子以外は残るし、逆にそれ以降に入ってくる子はわりと最後までいてくれる。

ともあれ、残った子を立派な戦士にしなくてはならない。それくらいの認識が上級生には広がっていた。それぞれの部署で希望の部署がある子、そして逆スカウト候補の子などのそれぞれに仕事の中で経験を積ませたりしていた。

(今考えるとブラック企業のようなものである)

 

美術部は休み時間に落書きを通して画力やセンスを測っていたようだったし、運営は「みんな家族だよ!」と言わんばかりの結束を作るためのファミリアな活動(ご飯会・ゲームをする会・テント早建て競争とか)をしていた。

会計は広告集金関係のために表の作成などをしていたし、電話掛けの練習なんかも一生懸命やっていた。

えーと・・・広報部は外向けが良い子(可愛い子)にナンパしていたので論外だ。

問題は僕の古巣ともいえる企画部だ。部長も「どうすりゃいいんだ」と頭を悩ませていた。実際問題、企画部の仕事というのは難しい。

「企画コンペやノリで企画書作ってこいとでも言いましょうかね。」

という意見も出たが、さすがにそれはハード過ぎるし、それで仕事の面白さを伝えるとしても、しんどさが先に出てしまうのではないかと僕は諭した。

しかし、研修はおろかスキル判定なんかもこれでは出来ない。このままでは大惨事になるだろうなと私も危機感を感じてきた。何もやらなければ、来なくなるのは目に見えている。ゴールデンウィークも目前に迫っていた。非常に不味い状況だった。

 

企画部長が何もしていなかったわけではない。昼食を一緒にとったり、会話をしたり、メールを送ってみたり、必死にコミュニケーションでカバーしていた。

 

「どうすればいいですかね?」

元はといえば、その子(部長)とて僕が手塩にかけて育てた後輩だ。しかしその子のスタイルと僕のスタイルは違う。さらに企画部は聞こえの良さから人気部署でもある。だから人数も多かった。同じ手は通用しない。

 

「あー、うん。じゃ僕でやるよ、気にせんでええ。」

特に方法も思いつかないまま、後輩の心配を払拭するためにその場は流した。

そして帰り道に必死に考えた末、目に止まったのは駅チカの90番カレーだった。

そこで閃いたのは「カレーを作り方を書け」という一見すれば無茶苦茶にも見える研修だった。

 

いまからカレーの作り方をかいてもらいます。

翌日、僕はゴミのようなシートを1枚作った。

カレーのつくりかた。と表題に書いて、下に「いるもの」「つくりかた」「かかるお金」「かかる時間」と雑多に書いただけのアホのようなシートだ。

 

そして、企画部を希望&逆スカウト候補の子に配った。

もちろん、どよめきがおこった。そりゃそうだ。4年生の仮にも実行委員長の私が「カレーのつくりかたを書け」だなんてアホな話なのだから。

 

「いいかい、うん、そのまんま。カレーのつくりかたを今日は書いてもらおうと思う。というかカレー作ったことある?キャンプとか宿泊学習でやったよね?」

 

一同は素直に「ええ、まあ、ありますけど・・・」というような顔をしていた。

なんでこんなことを?という疑問のほうが大きそうだった。

 

「とにかく書いて欲しい。誰に食べさせるか、どんなカレーにするか、どんな味にするか、そこは自由だ。わかりやすく、見やすく、簡潔に書いて欲しい。あとどんなものが必要になるか、どれくらい時間とお金がかかるか。あとはそうだね、食った後のことまで考えて書いてくれたら、めっちゃ助かるかな。あ、そうだ、仮に僕に食わせるとしてどれくらいの金払わせたいかも書いてくれると嬉しいかな!」

 

おそらく、こんな感じのことを言ったはずだ。

そして幾つか質問が返ってきた。

 

「デザートはいりますか?」→好きにしていいよ!

「絵を書いてもいいですか?」→わかりやすくなるなら大歓迎だよ!

「委員長向けに野菜抜きがいいですか?」→別に僕向けじゃなくていいよ!

「値段は正確にしないと駄目ですか?」→正解はないけど説得力はほしいかな。

「時間も正確にしないと駄目ですか?」→まぁおかしくなけりゃいいよ!

「料理したことないです」→わかる範囲で書いて、説得力があればそれでいい!

 

 

 

もはやバナナはおやつ入りますか、に答える先生の気分だった。

会場は和やかに盛り上がっていた。

「あー食材を仕入れて~とかコメづくりするから1年くれ!ってのはナシねw」

 

冗談を交えながらヒントを小出しにしていった。

 

この時点で部長は僕が何をしたいのか分かっていたようだが、多分、1年生の子にはいなかったはずだ。

 

 

制限時間は15分、その中で出来る限り書かせた。

回収するときもなんでコンナコトを・・・という顔をしている子もいた。

 

結局僕の狙いは何だったのか。

困惑する1年生の子を前にして。

 

ぶっちゃけカレーじゃなくても良かった。カレーが一番、メジャーだと思ったから僕はカレーにしたのだと。

「にーんじん、たまねぎ、じゃがいも~」って歌もある、みんなわかるでしょ、と。


実際のところ、僕はカレーをつくる、ということを通して連想力や発想力、ターゲット設定、そのへんも含めて「説得力のある説明書」を作って欲しかったのだ。

 

つまり企画書を書け、ということだったのだ。

 

 金額や時間なんかに関しても分からないなりに仮説を立てて、筋道を通して説明してくれれば良かったし、何かをやるには何が必要か、何を並行してやったら上手く片付くか、そのへんのイメージをすることでビジョンを掴んで欲しかったのだ。

 

というような説明をした。

極論的な展開を耳にしたわりには、みんな納得をしていた。

 

「いいかい、企画をするってことはその企画を楽しむ人もいるし、企画をやる人もいる。分担したほうがいい仕事もある。今日は、カレーを作れって書かせたけど、一人で作ることをイメージしたでしょう。でも実際はさ。片付け含めて、キャンプの時とか分担したでしょう?この紙を他の人に見せれば手伝ってもらえるかもしれない、もっと楽になるし、説明する手間も省ける。そして説得力もある、こういうのを作って、実際にカレーを食べさせて満足してもらうのが企画作りみたいなもんなんだ。」

 

立場もあってのことだろう、わりと感動を受けたような顔をしていた。

そのせいで僕も気分的に宗教家の独擅場のような感覚だった。

これでは不味いのだ。何せ僕は部署の長ではない。

 

「そのへんが凄いのが、この企画部長なんだ。企画作りって言ったけど、実際のとこ社会に出てこのへんすごく大事なスキルになると思うよ、だから、もし君たちも企画部に入って仕事するときにはそのへんを見て、盗むといいよ。オモテに出てこない部分だから、分かりづらいけど。お母さんの家事術を見て学ぶようなもんさw」

 

なるほど!というような顔をする1年生。正直なところこれにも困った。

実際僕の中でこれは全てノリで思いついたことにそれなりの説得力をもたせてるだけだったからだ。

 

みんなが帰った後に企画部長の子から御礼を言われた。

ただ、僕も御礼を言われると困るのだ。何せ僕はそもそも嘘をついている。

感謝されるのも苦しくなって、僕は種明かしをした。

 

「ごめん、いやまぁ、こんなのもっともらしく言っただけ。実際これでみんなのスキルが図れるわけじゃないよ?帰り道でカレー屋みて思いついただけで裏打ちはない。ただ、こう説明したら納得させられるかな、って思って。それで話しただけだから、本当に効果があるかは分かんない。でもこうやって、それっぽく成り立たせるために説明して、実行するのも「企画」なんじゃない?いつか、同じ手を使った時にでもちゃんと話してね、誤魔化し通すのも企画力だよって。」

 

めちゃくちゃ人でなしのような顔で見られたものの、それなりのフォロー(アイスを奢った気がする)を入れてその場は何とか乗り切った。

 

これでタイトルのとおり、大学1年生にカレーの作り方を書かせた話は終わりだ。

 

印象に残っているシート

最後に僕の中で、印象に残ったシートを思い出せる限りで書く。

印象深かったのは2つ。

一つは、親子3世帯で住んでいる自分の家のカレーだから、やわらかく煮込んで、ご飯も柔らかめに炊いて、味付けも甘めにするという内容のものだった。これは女の子が書いたもので、かわいいイラストも添えられていた。もちろん価格や時間の設定なども忠実だった。多分に普段から実家で家事の手伝いをしているのだろう。

実際、仕事の方も非常に生真面目で、退会後もしっかりと資格勉強や進学をこなしていたようだ。素晴らしい子だった。

 

そして、もうひとつはもっと印象的だった。

料理をしたことがない、と言った男の子のものだった。

驚くなかれ、かかる時間の設定が10分だったのだ。

必要なものには食器、電子レンジにプラス2つだけだった。

 

そう、レトルトという禁じ手を書いてきたのだ。

しかし、僕は悪い意味で印象的だったというわけではない。

個人的には一番、「こいつは大物になるな」と思ったのだ。

 

シートは余白が目立った。当たり前である。過程など殆ど必要ないのだから。

 

ただ、そこに添えられていた言葉が印象的だったのだ。

 

「自分は料理が出来ないので、レトルトより美味しく作れる自信もないし、確実な選択としてこの方法にしました。もし、実際に作るのならレシピを見て、出来る人と一緒に作ります。」というような内容だった。

そして値段も面白かった、400円。この値段設定の理由は直接彼に聞いたところ、

ロッジや観光地でもない状況でこれ以上払わせるのは忍びないという理由だった。

 

個人的に何も言い返せないな、と思った。

彼はただの諦めで書いたのでないとすれば、自分の取れる最善手を示してきたのだ。さらにはこれでダメなら専任者と知識をつけて行う、ということも示してきた。身の丈にあった行動なのだ。それなりに筋が通っているし、僕の感覚を「まぁいいか、これも方法だよな」と誤魔化し通したのだ。正直、やられてしまった。

事実、彼は本当に仕事が出来る子だった。

それはもう、僕の何倍にも出来る子だった。

 

というわけで、カレーの作り方を書かせるのは本当に面白かった。

実際に似たようなことをされているケースもネットで見る限り散見された。

(※当時の僕は勿論、知らず知らずで思いつきでやらせたことに説得力を持たせただけであったけれども。)

 

www.cheersmywife.com

atumaru-start.com

www.insource.co.jp

 

つまり仕事が出来る人は美味しいカレーが作れるのではないかしら。

ってかカレー好きは仕事が出来る人なのではないか(超飛躍な暴論)

 

あれ・・・

もしかして・・・

 

阿久根の名店とKagoshimaniaXが奇跡のコラボ!5月3日は「北薩カレーフェス」にカレーの雨がふるぞ! - KagoshimaniaX

 



納得したあたりで今日はこのへんで。ではではまたね!